フィッシュフックカーブ

KUSHIBIKI2007-03-27

酒呑童子のエコラン講習

今日は4月の14日。風邪を引いて不調なため、ブログの更新をずっと休んでしまった。

講習会用のパワーポイントをやっと昨日4月13日から書き始めて、やっと10枚。

元ネタとしてまた書いていきましょう。

今日のネタはフィッシュフックカーブ。混合気の濃さとエンジントルク、比燃費との関係がどのようになっているかのグラフです。グラフの横軸はPe。平均有効圧ですが、トルクに比例した数字と考えてください。仕様の異なるエンジンを直接比較するために、無次元化した値です。これらの用語に関しては、余裕があれば勉強してください。

縦軸のbeは、比燃費で、1馬力、1時間当たり何グラムの燃料を消費するかという値です。この値が小さいほど効率の良い状態です。

そして釣り針状の曲線の上に刻んであるλ(ラムダ)は空気過剰率です。燃焼したとき、ちょうど空気を使い切って酸素も燃料も残らないような混合気の濃さでλが1で、濃ければ1以下。薄ければ1以上と表示されます。

同じものを表現するのに空燃比というものも使われますが、これは燃料の組成によって値が変わるので、統一的な表現としては空気過剰率λが使われます。

下の曲線がディーゼル機関で、ガソリン機関より効率が良いことを示しています。

上の3本の実線のカーブがガソリン機関で絞り弁開度を変えた場合、すなわちスロットル開度を変えた場合を示しています。

3本のカーブのうち、右にあるものほど出力が出ていますから、開度を開けた場合です。そしてbeが小さくなっていますから、効率の良い運転状態です。

また、右のカーブ上に刻んであるλの値から、空気過剰率が1.0よりもやや大きい(混合気が薄い)場合にbeが小さく、効率の高い運転状態であり、空気過剰率が1.0より小さい場合には出力は高いが効率のやや落ちる運転状態であることがわかります。

ではエコランではこの最も効率の高い運転状態を狙うのか、というと違います。

エコランではスーパーカブエンジンが使われますが、理想的な条件に対してエンジンが大きすぎるという問題があり、上記のようなエンジンの基本を知った上で、やや特殊な使い方をします。

今後お話していきましょう。