冷凍スパゲッティー

KUSHIBIKI2009-06-15

何かどんよりとしたお天気だ。梅雨らしいと言うならその通りだけれど。

何か億劫になって今日は休養日。

昼食に食った冷凍スパゲッティーでもネタにしようか。

私がスパゲッティーの旨さに開眼したのは、もう30年近く前に出張で南イタリア東岸の田舎町に一月近く滞在した時。田舎町といってもまあちょっと大きな町で、そこの由緒ありげなホテルに泊まり、夕食はもっぱらそこのレストラン。

そこで食ったスパゲッティーが、私が初めて食った本場もんで、なるほどそれまで食ってきた洋食屋のナポリタンやミートソースは、日本人の好みに合わせて相当にアレンジされた物だと知った。

しっかりした歯ごたえの麺に色々なソースがなじんでこれは旨いよなあと思った。

もちろんこの頃は、アルデンテなんていう言葉も知らなかった。その後しばらくすると日本にも本格スパゲッティーを売りにするイタリア料理店も出来てきたが、何か違和感があって旨いとは思えなかった。

その後、今から10年ほど前に当時の勤務先が栃木県にホテルも併設された施設を作る時の立ち上がり支援で、開業前のホテルに連泊し、そこのレストランに着任したイタリア人シェフのもてなしを受けた時に、本当に夢心地のスパゲッティーを食った。そうだよこれがイタリアの味、しかもあの田舎町のレストランより数等上。

で、冷凍スパゲッティーはどういう話かというと、結構これがいけるんだよね。特に最近の物は。まあ、日本人の平均に合わせてかちょっと麺が柔らかいけれど、そこらのイタリアレストランが出す、一人合点のアルデンテ、どう見ても芯がある茹で加減よりも数等旨い。しかも数等安くて、思い立てば直ぐに食える。

少し芯が残る状態で茹で上げるんだけれども、余熱で火が通って客に出す時は芯が無いのがアルデンテだよ。

でも、冷凍スパゲッティーもスーパーで半額セールの時しか買わないから、何処の製品がもっとも口に合うかはまだ良く分からない。

なお、イタリア人シェフの夕食を味わった翌日、昼に同じレストランで本日のおすすめスパゲッティーを味わったが、みごとなまでに西洋うどんだった。あのシェフのその後の苦労が思いやられるね。