強風の中、記録挑戦開始

KUSHIBIKI2008-11-22

朝は5時に起きだして、コンビニでトイレを借りて、朝食/昼食の買出しもする。記録挑戦が始まると、終わるまで現場を離れられない。

6時前に集合地点に行くと、公式立会人と計時員は集まっていますが、挑戦者本人はまだですね。家を出る前にインターネットで天気予報を確認して、今日は行けそうかどうかの判断をしているところからNHKの取材が入るといっていたから、手間取っているのでしょう。

6時過ぎに取材スタッフを引き連れて、補助操縦者とともに到着。挑戦者の生理的欲求を満たすために、飛行時間全体の10%以下だけ、補助操縦者との交代が認められています。

早速出発点を決めて、飛行の準備に取り掛かります。風はかなり強い。機体の規格適合性などの確認をして、取材対応などをしていると、結構時間が経って9時を過ぎますが、風は強いまま。

エンジンの調子を確認して、飛行開始の決断。風上に向けて手投げで出発しました。

風が弱く、頭上で定常旋回をさせていることが出来れば、操縦に掛かり切ることも無くて少しは楽が出来るのですが、強風下では少しでも風下に向けると大きく流れて頭上に戻すことが出来なくなるので、始終操縦して風上側で飛行させる様にしているので、操縦者の負担が大きそうですね。

結局、1時間を過ぎたところで、操縦ミスもあってエンジンが止まってしまい、1回目の挑戦飛行は打ち切り。強風の中、何とか無事に機体の回収が出来ました。

天気予報を確認すると、昼過ぎには風が収まりそうなので、それを待ってひとまず待機。ただし目標飛行時間との兼ね合いで、午後に開始すると、2晩(実質3晩)連続の徹夜になるので、明朝に改めて再開することも検討したが、計時員の確保が出来ず、2時過ぎの再飛行開始を決断した。

2時過ぎに風も収まったことを確認して、記録挑戦飛行を再開。今度はかなり落ち着いて見ていられます。操縦者にも余裕がありそうですね。

しばらくして操縦者のトイレタイム。仲間内ではそこらで適当にということも出来ないではないのですが、今日はテレビ取材があり、そんな出来事も取材対象とあって、近くの農協のトイレを借りる手配がしてあり、挑戦者と補助操縦者が連れ立ってトイレの入り口前まで行って、交代して用を済ませてまた直ちに交代。しっかりと撮影します。

上昇気流に乗って穏やかに飛行させていると、かなり大きな鳥が寄ってきて同じ気流の中を旋回し始めます。

あれは隼ですね。かなり縄張り意識が強いのか、模型グライダーなどは突かれそうになったりするのですが、今日はエンジンが回っているので、遠巻きに眺めているだけのようです。

夕方になり、夕食時刻になります。計時員などの食事は適当にと頼まれているので、応援に来てくれた仲間に頼んで買出し。ちょっと離れたディスカウントストアーに行ってもらいます。

その買出し部隊の帰りが遅いなあと思っていたら、物価がとても安いのに舞い上がって色々と目移りしながら買い込んでいたようです。秋刀魚が少し小さいけれど50円だよ。

炭火を熾して、早速秋刀魚の炭火焼。東京に住んでいるとなかなか有りつけないね。アルコール飲料も、寒さしのぎの最小量を。コーヒーはパーコレーターで、ウイスキーをちょっとだけ垂らして。

  
日が沈む/秋刀魚炭火焼/ガソリンバーナーでパーコレーターのコーヒー

夜の飛行は、機体に高輝度LEDの飛行灯を取り付けて、姿勢が見えるようにしてあります。どの程度見えるかちょっと心配でしたが、結構はっきりと見えますね。電源は飛行用エンジンで回す、小さな発電機を搭載してあります。

胴体下に取り付けた大きな白い明かりと、両翼の緑と赤の航空灯、尾翼下の白い明かりと、これは遠くから見るとUFOだと騒がれそうですね。

風は穏やかで、更に夜になれば気流の上下も少なくなって操縦も楽になるかと思っていたのですが、意外と気流の上下の動きがあります。

安定した高度で飛んでいたと思ったのが、いきなり高度を失って10mほどまで降りてきて、操縦者をひやひやさせるかと思えば、いつの間にか緩やかに高度を回復して安心させてくれます。

計時員のほうも、高度が下がって飛行終了となるかもしれないとなると、仮眠からたたき起こされて飛行を確認しなければならないのが辛い。

もちろん操縦を続ける挑戦者はもっと辛い。

計時員としても、表に立ちっぱなしは辛いので、車に入って暖を取りたいところだが、私の車の直ぐ後で挑戦者が操縦しているので、エンジンを掛けられないのがこれも辛い。でも、立候補してお手伝いをしているのだから、文句の言える筋ではないね。

テレビ取材スタッフも、若いとはいえ良くやっているよ。でも、飛行の様子を見ていると、いきなりライトで照らされて、マイクを突きつけられて、今の状況はどうでしょうかねとか、コメントを求められるのも辛い。

何とか今日は越えた。