強制潤滑と滴下潤滑

酒呑童子のエコラン講習

最近は割りと速いうちに強制潤滑を廃止して滴下潤滑にする例が多いようです。

先日の武蔵工大付属校もチームエネラボもそうでした。

滴下潤滑にする利点は何でしょうか? と言うよりも、エンジンを立てておくために滴下潤滑にせざるを得なかったと言うことでしょうか。

確かにエンジンをヘッドを上に立てて置くと、ホイールベースが詰められるなどの利点があります。でも、その為に犠牲にしてしまったことは十分に利点に見合うことでしょうか。

通常、エンジンを立てに置くことと滴下潤滑にすることとは、外部減速とセットになります。

近頃は大体25サイズのチェンの二段減速にしています。

この減速と、しっかり潤滑されたギヤ減速との信頼性や伝達効率を比較検討したことがあるでしょうか。特に25サイズのチェンはローラではなくブッシュなので、効率は劣るとされています。

ピストンやヘッドの潤滑も十分でしょうか。安定した潤滑を保証し、再現するキーポイントはどこに置いているのでしょうか。

元々は油中で使うように作られたクラッチをドライで使うことへの配慮も十分でしょうか。

何やら疑問を投げかけるばかりになりましたが、エンジンを本来の姿勢に置いて、強制潤滑のままでも、我々は大体上位の5%の順位を維持することは出来ました。

エンジンの本来の運転条件を変えるためにはただの思い付きではない色々な配慮が必要です。その配慮が十分になされているか、今一度の確認をお願いします。